ひとが道に迷うとき。


あらまあ3週間も日記書いてない。なまけもののなかま。
でも今日は書きますよ。聞くも涙のかなしいものがたり。。。
きのうは高校への出張講義。学校からお近くの御近所さん、、のはずでした。
学校からだとバス+歩き、またはタクシーでビュッ。
でもきのうは家から行ったので、最寄りという駅から行くことに。「徒歩20分」という案内が、ちと気になる気になる、ではあったんですけどね。
順調でした。そのS駅までは。
ちゃんとした地図も用意して行きました。(準備は怠らないひとなのです、はい。)
でも20分歩くのは暑そうだし、駅からタクシーで行くか、ともちゃんと?思っていたのです。
でも駅前には何もありませんでした。てか、駅前、と言えるほどのスペースも、ありませんでした。
その代わりに、駅前に立ったわたくしの目の前に「○○高校への道順」という看板が!
おお!親切な! ふむふむ、そうか、こりゃあ近道。しかも、右→左→右→左……のくり返し。これなら「隠れ方向音痴」のわたくしにも行けそうだ!
ああ、なんてことを思ってしまったのでしょう!
ばかですねええ〜! それはわたくしの考えていた道順とは違うものでした。
しかも道順なんて、右→右、とか曲がったらぐるりと大回りになるんだから、右→左、のくり返しになるに、きまってるじゃないか! 単純化された道順の案内板を信じてはいけないのだよ〜お。【教訓1:現場での誘惑に負けて安易な予定変更をすればだめだ!】
それは昔からあるようなくねくね道。ああ!ゆるいカーブで曲がった道が、一番の苦手!なんだよ〜お。うーん、もう方向が、わからん。。
でも地図を見ながら、現在位置を見失わないように、いまはここ、で、こっち来たはず、と辿っていきました。そろそろ必死。汗も出てきます。上着を脱いで、落ち着いて、ね。
と、ニッコリ女神が微笑みます。おお!この信号に出たか! わ〜い!じゃあ、こっちでいいのね〜♪
でも微笑んだのは女神ではなく悪魔だったのです。
あとで落ち着いて確認してみると、道に迷うって、「あ、ここがここだ!」という思いこみによって起こるのですねえ。
はい、その信号は正しい道にありました。でも、、正しい道に出たその場所が、間違っていたのです。信号は、じつは1つ手前の信号でした。【教訓2:ここがここだ!と思ったときこそ、電柱の住居表示を見て位置を確認せねばだめだ。】
ここでもう一つ不運が重なります。そこには川が流れていたのですが、2つの信号の間で道と川がクロスしていたんですね。で、わたくし、川と道の位置関係がおかしいので、ああ、じゃあ、川を渡っておかなくちゃ、と思って川を渡りました。
はい、ここが運命の分かれ道です。
なにしろ、自分の位置は信じていますから。地図上では、たしかに、いま自分はここ!なのです。
そろそろ左に入るはず、と確信して左に曲がります。もうだめです。進むにつれ、地図にない斜めの道!が次々に現れ。。ここでさすがにおかしいと気づきます。あ、こりゃいかん、人に聞かなきゃ。
だがしかし! わたくしの前に広がっていた光景は、すでに、人っ子ひとり歩いていない「ニッポンの農村」みたいな田園でした。いかん、位置確認を!と思っても、電柱の住居表示も、いつのまにかなくなってしまっていました。
あ、おばさんが歩いてくるぞ! おずおずと尋ねます。あの〜。でも非情なことに、おばさんは、「さあ〜、わからないですねえ」と一言。
ええ〜〜? そんなに遠くまで外れてしまったの??
ああもうダメです。完全パニックです。
だってもう集合時間です。だのに、どっちに行けばどころか、自分がどこにいるのかさえ見当もつきませぬ!
まずはとにかく電話!と思って高校に電話をしました。
でも、どうにもならないですよねえ。「ぼく、どこにいるのか、わからないんです、、くすん」と言っても、なんともなりません。「何か目印がありますか?」と聞かれても、な〜んにも、ないのです。なにせニッポンの田園なのだ。【教訓3:ここまできたら、もはやなすすべないべ。】
一生懸命歩きました。やっと工事のおじさんがいました。あの〜、○○高校って、、。「はい、ありますよ。えーと、あそこに建物見えますね? あれが小学校で、その向こう隣ですよ〜」と。おお! おじさんの顔が女神になりました。
はいはい、たしかに見えます小学校。遠〜〜くの方に! ああ〜、はるかに南まで、来てしまったのですねええ。一生懸命歩きました。遠かったです。そこから早足でまる10分。
はあはあ、ぜいぜい、汗だくだく。集合時間からは20分遅れ。まあ授業開始までは10分ありましたが。
はあ〜、しんだ。さまよい歩いた時間、45ふん。
あとで地図を見て、わたくしは道を聞いたおばさんを恨みました。
だってその場所から高校までは、おばさんが歩いてきた方向に10分もかからないところだったんだもの!(きっとおばさんにとっては、高校のある場所は「裏」の方で、意識に上らない場所だったんでしょうね。それにしても、、。くすん)【教訓4:ひとは当てにならね。】
たったの300m位置がずれてただけ。でも自分が信じていればいるほど、確信をもって迷い込むのねえ。。分析と考察をくわえて「失敗学会」に報告したいわん!
いま思い出しても汗が出るぅ。ううう。
m(_ ,)m